採光補正係数の計算では、対象建築物の用途地域の確認と採光関係比率の算出が必要となる。
ここでは採光関係比率の測定基準点をチェックしておこう。
1.採光関係比率の測定基準点
2.水平距離(d)の測定点
3.垂直距離(h)の測定点
採光補正係数の算出では採光関係比率の数値が不可欠である。
この採光関係比率は以下の計算式で算出される。
※Point!採光関係比率=水平距離(d)÷垂直距離(h)
採光関係比率を求める際の水平距離(d)の定義は採光補正係数の算出対象となる開口部の真上の建築物の壁面や軒、ひさしなどの点から、隣地境界線の垂直線上のラインまでの水平距離で測定すると定められている。
窓(開口部)と壁面が平らでそのまま壁面の直上までのラインが平面である場合は、建物側の水平距離を測定する基準点は窓の外面と同様になる。
もしひさしや軒などがあり窓よりも隣地境界線よりに建築物が飛び出している場合は、そのひさしの先端が測定ラインとなる。
但しひさしに関しては半透明上の建材を使用している場合は水平距離の基準点に影響を与えない。
※Point!半透明の建材で構成されたひさしの場合は水平距離の測定点に換算しない
次に採光関係比率を求める際の垂直距離(h)の定義をチェックしよう。
垂直距離(h)の測定点は採光補正係数の算出対象となる「開口部の真上の建築物の頂点」から開口部の中心までの垂直距離で測定することが定められている。
但し開口部の直上に建築物のひさしやバルコニーなどが設置されており複数の垂直距離の測定点が存在する場合は、それぞれの基準点で採光関係比率をまず求め低い数値(厳しい方)を採光補正係数の算出に使用する。