消防法に基づく機械排煙設備の設置規定の解説

建築基準法に基づく機械排煙設備の設置基準、消防法による排煙口、ダクトの設置場所の規定の解説。

◆排煙設備の種類は手動タイプと自動タイプの2種類に大きく分類される

排煙設備にはどのような種類の設備があるのだろうか?

まず排煙設備を分類する場合は大きなカテゴリとして大別すると2種類の排煙設備に分類することが可能である。

この2種類とはシンプルに手動式であるか?それとも自動で稼動する自動式であるかの違いである。

1.建築物の構造や各フロアーによって自動式と手動式が混合しているケース
2.誤作動の多かった自動排煙設備

◆建築物の構造や各フロアーによって自動式と手動式が混合しているケース

排煙設備は自動で稼働しなくてはいけないというイメージがあるかもしれないが、実際は建築物の構造や各フロアーによって自動式と手動式が混合しているケースが多い。

ひとつ目の手動タイプの排煙設備はその名の通り人の操作によって起動する排煙設備である。

オフィスビルや商業ビルでは居室の上部に開口部がありハンドル式の手動排煙設備があるのを見たことがある方も多いかもしれない。

そしてもうひとつの自動タイプの排煙設備とは、煙感知器による信号によって排煙口が開く煙感知器連動型の排煙設備である。

◆誤作動の多かった自動排煙設備

以前は自動タイプの排煙設備の性能はそれほど高いレベルになかった為、誤作動を起こすことが多かった。

その為手動タイプの排煙設備が非常に多く見られたものである。

しかし近年では煙感知器の性能も高まり誤作動も減った為、自動タイプの排煙設備が大半を占めるようになってきている。

尚、排煙設備は制御盤によって自動タイプであっても手動で操作する事も可能となっている。

その為、万が一火災による停電が発生し電源供給が経たれた場合でも手動操作で対応することも可能である。

※自動式排煙設備は手動による操作も可能

また、電源供給が絶たれたケースを想定し現在の排煙設備は非常電源設備が設置されており、主電源が途絶えた場合は自動的に非常電源へ切り替わる構造となっている。