非常照明器具を設置する際には災害や火災・震災などの発生時に最低限の照度を発揮する非常灯を設置する必要がある。
この照明器具の明るさを表す単位にルクスがあるが、建築基準法における設置基準において非常照明の照度基準は何ルクスで規定されているのだろうか?
ここでは、照度の規定及び照度の測定ラインなど非常照明器具の明るさに関する規定について確認していこう。
1.照度=ルクスとは表面の単位面積当たりの光束の量を示す単位
2.非常照明の照度に関する設置基準
3.JISによる照度の規定について
4.蛍光灯と白熱電球の照度は何ルクス?
照明器具の明るさの規定となる単位に照度と呼ばれる単位がある。
この照度とは「光があたっている表面の単位面積当たりの光束の量」のことを指すのじゃ。
尚、この単位面積に対する光束の量の単位を
●ルクス(lx)
と言うのじゃ。
例えば1ルクスとは、1平米の面積に対して1ルーメンの光束が入射している時の照度を表しておることになる。
非常照明器具の設置基準では、このルクス単位によって規定が定められておるのじゃな。
建築基準法における非常照明装置の設置基準では、照明器具の照度についての規定が定められておる。
この規定は前項で前述した30分以上の点灯時間を保つ事に加え、最低でも1ルクス以上の明るさを保つこととされておる。
尚、この1ルクスの基準に関しては停電時などの暗闇の状態で非常照明が作動した際の床面の照度で計算することとなっておる。
【非常照明の照度に関する設置基準】
☆照度の測定は非常照明装置の作動時の床面の照度で測定する
☆床面の照度は1ルクス以上を保持している必要がある
照度に関する規定が床面の照度となっているのは、災害や震災などの発生時に円滑に非難する為に足元がしっかりと確認できる明るさを確保する為なのじゃな。
照度=ルクスは一般的に数値が高くなるほどに視界が良好となる。
その為、工場などの室内で業務を行う際はこの照度を一定基準以上に保つ事が義務付けられておるのじゃ。
尚、日本工業規格(JIS)では
☆工場
☆事務所
☆学校
☆病院
など、各施設状況に応じてそれぞれ照度の推奨値を公開しておるのじゃよ。
非常照明器具には、非常用光源の種類として
●蛍光灯ランプ
●白熱電球
の2種類の非常灯に分別されておる。
蛍光灯ランプでは現在主流となっておるLED蛍光灯などが有名じゃのぉ。
尚、基本的に蛍光灯ランプの設計照度は2ルクス。
白熱電球の設計照度は1ルクスとなっておるので覚えておくことじゃ。