3階建て戸建て住宅の建築の設計を行う場面。道路面に面する居室部分の3階の壁面に非常用進入口を設置する。
この際、3階と言えども防犯上の不安が残る為、窓はFIX窓を使用。
防火対策も兼ねて筋入りガラスのFIX窓とした。
FIX窓は非常用進入口として適さないと言われるが非常用進入口としての認定が降りるだろうか?
1.防犯に関わる相反する問題点
2.網入り強化ガラスでガラス厚が6mm以上の場合
3.バルコニーのサイズ・寸法規定
※答え:問題なし(但し厚さによる)
非常用進入口を設置する場面でどうしても悩む問題のひとつが防犯上の問題と消防隊員が容易に侵入できるように柵や格子をつけてはいけないという相反する問題がある点。
3階建て戸建て住宅の場合は特にこの問題がテーマとなる。
尚、FIX窓の設置は認定されないという話も聞くがそんなことは全くなく、非常用進入口をFIXで対応すること自体は何ら問題ない。
但しFix窓で使用するガラスの厚みが極端に厚いガラスである場合や、耐火性能をもつ網入り強化ガラスでガラス厚が6mm以上の場合は別。また非常用進入口が最低基準のサイズを満たしていない場合はさすがに検査に通らない。(通常は)
尚、検査の厳しさは役所や地域、また対象となる物件を管轄する消防署によっても異なるのも実情である。
3階建ての戸建ての場合の多くはバルコニー部分に非常用進入口を設置する。
バルコニーのサイズの規定は「奥行きが1M以上」であること。
更に「横幅は4M以上」のバルコニーとすることが定められている。
※Point!非常用進入口を設置するバルコニーは奥行き1M以上、幅4M以上とすること
また非常用進入口には原則として赤色の進入路を示す▽シールと窓の上に赤色灯を設置することが義務付けられている。
しかしご存知のように現実的にはこの規定を守っていない建築物も多いこともまた事実である。